フライホイール着磁

6Vカブ フライホイール磁力測定・着磁

6Vカブの点火・発電は、フライホイールの磁力に大きく依存します。
減磁は目に見えないため、原因不明の不調として見落とされがちな領域です。

当店では 磁力測定 → 可否判断 → 必要な場合のみ着磁 の順でご案内します。
着磁は改造ではなく、本来の磁力状態に近づける整備です。劇的な改善を目的とした作業ではありません。

6V専用 磁力測定 再着磁 成績表プラン ジェネレーター点検

対象車両(重要)

当店の着磁は「2コイル構成の6Vフライホイール」のみ対応です。

  • 条件:フライホイール内の磁石が4個・4極(S/N/S/N)
  • 直径:113.8mmまで
  • 適合例:C100 / C105 / C110 / C111 / C115 / C65 / 6VのC50 / C70 / C90(※一部除く)

※C90は一部ラージケースエンジンのフライホイールは着磁不可の場合があります。
※治具の関係で12V車は現在対応していません

上記条件を満たす場合、カブ以外の同系横型エンジン
(DAX / シャリー / モンキー / ゴリラ等)も対応可能なケースがあります。
まずはお問い合わせください。
他車実績:リトルホンダPC50、ロードパル

フライホイール適合条件(直径113.8mmまで・4極)
適合条件の目安:直径113.8mmまで/4極(S/N/S/N)

フライホイールの役割

カブのエンジンには「ジェネレーター(発電機)」があります。そこには主に2種類のコイルがあり、 点火エネルギーを作るコイルをエキサイターコイル、バッテリー充電や灯火類の電気を作るコイルをチャージコイルと呼びます。

そして、これらのコイルを発電させるために必要なのがフライホイールです。
フライホイールの磁力状態は、点火・発電の土台そのものです。

フライホイールとステーターベース(エキサイターコイル/チャージコイル)
フライホイールとステーターベース(エキサイターコイル/チャージコイル)

こんな症状はありませんか

フライホイールや各コイルは時間とともに劣化していくため、6V車では電気系トラブルが目立ちやすくなります。

  • エンジンがかかりにくい
  • アイドリングが不安定/ライト点灯で止まりそうになる
  • 日によって調子が変わる
  • ある程度走行すると急に止まる
  • 灯火類が暗い/不安定
  • コイルを巻き直したのに状態が揃わない
  • バッテリーが上がりやすい

※上記は減磁以外(配線・接点・コイル・コンデンサ等)でも起こります。測定結果を基に判断することが重要です。

なぜ減磁が起きるのか(現場で多い要因)

経年・熱・電装トラブル

チャージコイルやエキサイターコイルが経年劣化するとショートや過熱が起こりやすくなります。
その過熱が磁石へ影響し、磁石の組織変化によって減磁が進む場合があります。

物理的要因(擦れ・削れ・錆)

実車では磁石の擦れ・削れ・欠け内部錆の進行などの物理的要因が関与している個体も多く見られます。
磁石は形状・体積の変化でも磁気特性に影響します。

特にC100は製造から60年以上が経過しているため、磁力が大きく低下している可能性があります。
当時の未使用品であっても例外ではありません。

着磁とは

着磁とは、外部から強い磁場を与えることで磁力を回復させる作業です。
磁力回復だけでなく、磁化のばらつきが減ることでより均一な磁場形成につながります。

着磁するとどうなるのか?

着磁はチューニングではなく、本来の磁力状態に近づける整備です。
そのため、ライトが別物のように明るくなる等の「劇的」な効果を保証する作業ではありません。

現れやすいのは、たとえば次のようなです。

  • 始動性のばらつきが減る
  • 点火力の向上で安定性が増し、セッティングが出しやすくなる
  • 発電量の回復により、灯火のチラつきが軽減しやすくなる
  • 充電状態が安定し、バッテリーの負担が減りやすくなる

※減磁の影響が小さい個体では、体感差が分かりにくい場合もあります。

磁力測定について(最初に行う工程)

フライホイールの磁力低下は外観では判断できません。
当店では到着後、まず磁束密度の測定着磁の可否検査を行います。

検査により 「着磁が必要」「着磁しても差が出にくい」「着磁不可」 を切り分けます。

着磁の可否は検査結果によって判断されるため、検査を行わなければ分かりません。
着磁が出来ない場合でも検査料(税込7,700円)が発生します。

磁束密度測定・評価環境(PCと測定機)
磁束密度測定・評価の環境(測定結果を見ながら可否判断を行います)
フライホイール測定シーン(セット状態)
測定シーン(フライホイールをセットして評価します)

着磁の条件(再掲)

  • カブ6V車でフライホイール内の磁石が4個・4極(S/N/S/N)
  • 直径113.8mmまで
  • 適合例:C100/105/110/111/115、C65、6VのC50/70/90(※一部除く)

依頼方法/納品までの流れ

  1. お問い合わせ:車種・症状・分かる範囲の情報をフォームから送信してください。
  2. 依頼品発送:フライホイール(必要に応じてステーターベースも)を元払いでお送りください。
  3. 到着後検査:磁束密度測定+着磁可否検査を行います。
  4. 着磁作業:可能な場合、専用工場で着磁を実施します(各磁石を個体の最大値まで)。
  5. 返送:作業完了後、依頼品を着払いで返送します。
配送梱包の注意(開く)

衝撃対策として新聞紙・エアーキャップ・タオル等で全周を包み、ダンボール底にも緩衝材を敷いてください。
輸送中に依頼品が動かないよう固定してください。

配送先
201-0004 東京都狛江市岩戸北1-5-21 バイクショップ市原屋

作業プランと料金

プラン 内容 料金(税込) 送る物
フライホイール着磁のみ 着磁前/後の簡易測定を含みます。
※着磁が出来なかった場合でも検査料(税込7,700円)が発生します。
17,600円 フライホイール(元払い)
フライホイール着磁(詳細成績表付き) 着磁メーカー様による性能測定を行った成績表を添付。
定点測定/波形比較/各極最大値/波形面積比較などを評価します。
23,000円 フライホイール
(元払い)
ジェネレーター点検プラン 症状の原因が特定できていない方向けの総合判断。
フライホイール検査、着磁(必要時)、コンタクトブレーカー、コンデンサ、エキサイターコイル等を確認します。
※交換部品代は含みません。
簡易成績表:25,000円~
詳細成績表:29,500円~
フライホイール+
ステーターベース
(元払い)
各電気系統の総合点検プラン
(車両預かり)
車両をお預かりして電気系統を総合点検。
点火系:ポイント/コンデンサ/エキサイター/IGコイル/HTコード/キャップ/プラグ/ハーネスまで。
充電系:コイル/結線/セレン(ダイオード)/バッテリーまで。
簡易成績表:35,000円~
詳細成績表:39,000円~
車両持込
(自走/引上げは要相談)
成績表サンプル(波形比較・測定値一覧)
成績表サンプル(波形比較/測定値の一覧)

※本作業は6Vフライホイールマグネトー車専用です(12Vは現在対応していません)。
※納期:着磁のみは2?3週間が目安。点検プランは部品状態により変動します。お急ぎの場合は事前にお知らせください。

注意事項(必読)

  • 磁気が著しく低下しているもの、錆が重いもの、磁石の擦れ・欠け・削れが大きいものは、
      着磁が成立しない場合があります。
  • 着磁の可否は検査で判断します。着磁不可の場合でも検査料(税込7,700円)が発生します。
  • 着磁後は磁力状態が変わるため、従来成立していた点火バランスが変化する場合があります。
      必要に応じて点火調整をご案内します。
  • 「ライトが劇的に明るくなる」「パワーアップする」等を保証する作業ではありません。
     目的は本来の磁力状態へ近づけることです。

よくある質問(FAQ)

Q:ライトは明るくなりますか?

必ずしも明るくなるとは限りません。
灯火は配線・接点・コイル・バッテリー等の影響も大きいため、電装全体の状態に依存します。

Q:バッテリーの充電状態は良くなりますか?

減磁が発電不足に影響していた場合は、差が出る可能性があります。
ただし充電不良の原因は多岐にわたり、着磁のみで解決するとは限りません。

Q:体感できますか?

多くの場合は「劇的」ではなく、始動性や点火のばらつきが減る等の形で現れやすい作業です。
減磁の影響が小さい個体では分かりにくい場合もあります。

Q:12V車は対応できますか?

現在は治具の関係で6V・2コイル仕様のみ対応です。

Q:まずは適合確認だけしたい

可能です。フライホイールの写真や車種情報を添えてお問い合わせください。

迷った場合は、まず「適合するか」「測定だけ希望」でも構いません。
測定結果を見てから、着磁の必要性を一緒に判断します。

お問い合わせフォーム:https://ichiharaya.jp/contact