メンテナンス

当店ではオリジナルの総合点検を中心に、パンク修理などの軽作業からホイールバランスの調整、エンジンのオーバーホールといった重作業まで幅広く対応しています。
他にも部品の表面処理や (耐摩耗性、耐久性、摺動性向上のWPC/DLC、メッキ、ウェットブラスト)フライホイールの着磁等、バイクの整備に必要な作業もお受けしています。

カブ専門の当店は、特化した技術力を活かし、精度の高い修理・メンテナンスを行います。
カブのトラブル事例も豊富に経験しているため、的確に対応し、これまでのノウハウを活かして質の高いオリジナル総合点検を実現する事ができました。
突発的なトラブルに備え、消耗品やパーツも豊富に在庫していますので、安心してお任せください。



総合点検
カブには車検がないため、法定12カ月点検を基本に、当店のノウハウを活かした独自の総点検項目を追加しています。

ネットオークションや個人売買で購入された素性の分からない車両や、不安を抱えている方に特におすすめです。
総合点検を通じて現状を把握することで、今後の対策を計画でき、自分のバイクへの理解も深まるため、安心感が得られます。

点検の重要性

耐久性に定評のあるカブシリーズは、多少のトラブルがあっても走り続ける素晴らしいバイクです。
しかし、「点検をしなくても走っているから問題ない」と軽く考えてはいませんか?
また、「直すのにお金がかかるし、まだ走るから後でいい」と思っている方も多いでしょう。

街中で見かけるバイクの中には、思わず声をかけたくなるような状態のものがたくさんあります。
バイクの故障は、どれだけ放置しても自動的には直りません。

定期的な点検やメンテナンスによって、故障の早期発見や予防が可能です。
何よりも、完全に動かなくなる故障を防ぎ、高額な修理費を避けることができます。
当店の総合点検は、カブ特有の弱点やメンテナンスポイントをしっかり押さえていますので、安心してお任せください。

【こんなトラブルが起きていませんか?】
・エンジンから異音がする。「カチカチ音、ゴロゴロ音」
・走行時ガラガラ、ガシャガシャと音がする。
・シフトチェンジすると振動が大きい
・スピードが出なくなってきた。
・マフラーから白煙が出ている。
・ブレーキをするとキーキーと鳴く。
 またはレバーの戻りが悪い、ひっかかる。
・雨の日になるとウィンカーがおかしくなる。
(点きっぱなし、片方が点かない)

上記症状が当てはまる人は早めに点検に出しましょう。 大きなトラブルになる可能性が高いサインです。

【点検に出すにはどうしたらいいの?】
メニューの「お問い合わせ」より点検のご予約をお願いいたします。
当店の総合点検はネットオークション、個人売買等で購入された車両のメンテナンスとしてもご利用頂けます。
お陰様で多くのお客様にご好評を頂いている当店のおすすめメニューです。
カブの完成度の高さ、持ち味を是非最大限に実感して下さい。
他にも時間が取れない方、遠方の方用に車両の引上げサービスも行っていますので是非ご利用下さい。
(別途費用が掛かります)

点検項目は以下となります。
バイク用語が多く使われているため、意味が分からない部分もあるかもしれませんが、 様々な点検項目を実施する事をご理解いただければ嬉しいです。
例えるなら病院で人間ドックをフルコースで受けるようなイメージです。

※総合点検はしっかりと点検する為、車両をお預かりさせていただきます。



【エンジン点検】

点火装置
・スパークプラグの状態
・点火時期
・フライホイールの磁力測定

本体  
・エンジンのかかり具合、異音
・低速、加速の状態
・排気ガスの状態
・圧縮圧力の確認
・エアクリーナエレメントの汚れ、詰まり

潤滑装置  
・エンジンオイルの漏れ
・エンジンオイルの汚れ、量

燃料装置  
・燃料漏れ
・キャブレターのリンク機構の状態
・スロットルバルブ、チョークバルブの作動

エキゾーストパイプ及びマフラー  
・取付けの緩み、損傷
・マフラーの機能


【動力伝達装置点検】

クラッチ  
・クラッチの遊び
・クラッチの作用
 
トランスミッション
・オイルの漏れ、量
・ギアの入り具合

チェーン及びスプロケット
・チェーンの緩み
・スプロケットの取付状態、摩耗
・チェーンスライダーの摩耗
・ハブダンパーのガタ


【ステアリング装置点検】

ハンドル  
・ハンドルのガタ
・操作具合

フロントフォーク
・損傷
・ステアリングステムの取付状態
・ステアリングステムの軸受け部のガタ
・ハンドルストッパーの開き具合


【ブレーキ点検】

ブレーキペダル及びブレーキレバー  
・遊び
・ブレーキの効き具合
・操作具合

ロッド及びケーブル類
・緩み、ガタ、損傷
・作動具合

ホース及びパイプ
・ホースの硬化具合
・漏れ、損傷、取付状態

ブレーキドラム及びブレーキシュー  
・ドラムとライニングの隙間
・シューの摺動部分、ライニングの摩耗
・ドラムの摩耗、損傷


【足回り点検】

ホイール  
・タイヤの空気圧
・タイヤの亀裂、損傷
・タイヤの溝の深さ、異常な摩耗
・ホイールのボルト、ナットの緩み
・フロントホイールベアリングのガタ
・リアホイールベアリングのガタ
・スポークの緩み
・リムの振れ

サスペンション
・連結部のガタ、アームの損傷

ショックアブソーバー
・損傷、オイル漏れ


【電気・保安装置点検】

バッテリー
・電圧確認
・ターミナル部の緩み損傷

電気配線
・接続部の緩み、損傷
・充電/点火系統の配線確認

スイッチ類
・灯火装置、方向指示器の作用
・ホーンハンドルロック装置の作用
・計器の作用


【その他】

 
フレームの緩み、損傷
シャシ各部の給油脂状態
各車両ごとのウィークポイントの確認

料金表
点検基本料金

総合点検:カブシリーズ1台/25,000円~
(年式、排気量、状態により変動)

上記料金には点検に伴う簡単な調整、締め付け作業の料金は含まれますが、部品、油脂、消耗品ならびに点検の結果生じる追加整備の料金は含まれていません。

また、総合点検後に作業をキャンセルされた場合のキャンセル料を兼ねています。

消耗品価格表

代表的なAA01/スーパーカブ50(12V)の交換/調整頻度の高い部位の価格表です。(部品代、工賃込)
その他の車種や排気量、交換部品のグレード等により費用が変動します。
【工賃について】
作業代金のことで、パーツの取付け時、修理、清掃、調整などの作業時に発生します。これらは全て当店の経験値が価格に反映されている物とご理解頂ければ幸いです。

当店の工賃はAA01/カブ50の場合1時間/8,000円頂いており、
上記価格表はメーカー指定の標準整備時間で算出した最低限の金額となります。(年式、排気量、状態により工賃は変動します。最低8,000円~最高14,000円)
※全て税込み価格

 ブレーキシュー交換(単体)  
 F:4,300円
 R:5,400円 

ブレーキワイヤー
給油/交換

 
 給油:930円
 交換:5,300円

前後タイヤ交換
 F:7,400円 
 R:9,200円

リムバンド 1本
 390円

パンク修理
 F:2,400円
 R:3,600円

スパークプラグ交換
 960円

エンジンオイル交換

 1,980円

タペットクリアランス調整
 2,300円

エアクリーナエレメント清掃/交換
 清掃:1,300円
 交換:2,800円

キャブO/H
(分解洗浄のみ)

 6,500円

キャブセッティング
 1,800円

 
バッテリー交換
 6,000円

ドライブチェーン調整
(グリスアップ含む)
/交換


 調整:900円
 交換:5,300円

スプロケット交換
 F:3,400円
(オイルシール同時交換がお勧め)
 R:8,000円
 オイルシール交換:2,600円

灯火類  
 ヘッド球:2,200円
 テール球:1,000円


オイルの漏れやすい
 オイルシール3ケ所交換
 (年数の経った車両や
  距離を走っている車両にお勧め)


 セル無モデル3点セット :6,100円
 セル付きモデル3点セット:6,800円



フライホイールの着磁
【フライホイールの役割とは?】
カブのエンジンには「ジェネレータ」と呼ばれる発電機が付いています。
その中には2種類のコイルがあり、エンジンパワーの源になる火種を作るコイルを「エキサイターコイル」と呼び、バッテリーの充電、各灯火類の電気を作るコイルを「チャージコイル」と言います。
そしてこれらを発電させる為に必要なのが”フライホイール”と呼ばれるカブの各電力を供給する非常に重要な部分になります。
このフライホイールが経年等で劣化していくと下記のような様々な症状が起こってきます。

・アイドリングを少し下げただけなのに止まってしまう。
・日によって機嫌があるかのように調子が変わる。
・セッティングが決まらない。
・ある程度走行すると急に止まってしまう。
・灯火類が異常に暗い。
・機械的な部位を交換、調整しても変わらない。
・コイルを巻き直したのにあまり安定しない。

思い当たる所ははありませんか?

電気作りを左右する各コイルやフライホイールは時間と共に劣化していくので6V車のような古い車両は年を追うごとに電気系トラブルが顕著になっていきます。

【ちょっと専門的なお話】
チャージコイルやエキサイターコイルが経年劣化すると、ショートを起こし発電不良、過熱といったトラブルを起こします。
これにより今度はその過熱でフライホイール内の磁石の組織も変わってしまい段々と減磁してしまう悪循環が発生します。

また、せっかくトラブルの原因を特定してもカブのフライホイールは着磁作業を実施できる場所がほぼ皆無でした。
中古品を購入しても、使えるかどうか不確かな要素が多く運任せな物でした。

なので「着磁が出来ないなら、当店で創り出すしかない!」という決意から着磁メーカーの協力を仰ぎ、ついにカブの着磁作業を実現することが出来ました。

自分のバイクの状態はどうなのだろう?と、ご心配であれば当店がフライホイールの磁力検査や着磁を行います。

その他にもご希望があれば各コイルが付いているステーターベース側のチェックや車両を含めた全体の系統チェックも行います。

自分の車両が適合するか等、分からなければお気軽にお問い合わせ欄よりお問い合わせ下さい。

着磁の条件

●カブ6V車でフライホイール内の磁石が4極(4個)である事。
●直径113.8㎜まで 
●適合車種:C100系、6VのC50/70/90
(90に限り一部ラージケースエンジンの物は着磁不可)


上記条件をクリアしていればカブ以外でも同系横型エンジンの他車種や他社メーカーの物でも着磁を行えると思います。
例としてDAX、シャリー、モンキー、ゴリラ等先ずはお問い合わせください。

依頼方法/納品までの流れ

お問い合わせ欄よりお問い合わせ下さい。
依頼品は元払いでお送り下さい。
到着しましたら先ずは現在の磁石の強さ(磁束密度)の測定と、着磁の可否を検査いたします。

磁気が著しく低下しているものや、錆がひどい場合、磁石の構造が変化している恐れがあります。
そのため、稀に着磁できないこともあります。

着磁の可否については、検査結果によって判断されるため、検査を行わなければ分かりません。
着磁が出来ない場合でも検査料6,600円が発生しますので、ご了承ください。

検査の結果、着磁が可能となれば専用工場で着磁作業となります。
各磁石をその個体の最大までに磁気を付けていきます。

通常の着磁は着磁前、着磁後の簡易測定がセットとなりますがご希望の方には厳密な成績表付きのプランもあります。
このプランは着磁前/後の磁束密度を定点測定し2つの波形比較した物、各極の最大値、波形面積の比較など多岐に渡り評価しています。

作業完了後、依頼品を着払いにて配送致します。

着磁後は磁力が強化され、火花が強くなるため、それまで成立していた点火系統のバランスが崩れる恐れがあります。
着磁が確実に必要な方以外には、当店では【ジェネレーター点検プラン】を推奨いたします。

【納期】
着磁のみの場合は2~3週間程
ジェネレーター点検プラン以降は部品の状態次第になります。
お急ぎの方は先にお知らせ下さい。

【依頼品の配送方法】
依頼品は作業プランの【送る物】を参照し、
衝撃対策として新聞紙やエアーキャップ、 タオル等で
全周を包み、ダンボール底にも緩衝材を敷いて、 依頼品が動かないようにしてください。

【配送先】
201-0004 東京都狛江市岩戸北1-5-21 
バイクショップ市原屋

作業プランと料金

※この作業は6Vフライホイールマグネトー車専用です。12V車や他車種の着磁については現在様子を見ていますがご要望が多ければ検討致します。

フライホイール着磁のみ  
 料金:税込17,600円
※着磁が出来なかった場合でも検査料の費用(税込6,600円)は頂きます。
予めご了承ください。

簡易の着磁前/後の測定のスポット数値記録はあります。

【送る物】
フライホイールを元払いでお送り下さい。

フライホイール着磁
 詳細な成績表付き
 
 料金:税込23,000円
品質に拘る方のために、着磁メーカー様による性能測定を行った厳密な成績表付きのマニアックプラン
2つの波形を比較した物や、各極の最大値、波形面積の比較など多岐に渡る詳細な成績表を添付致します。


【送る物】
フライホイールを元払いでお送り下さい。

ジェネレーター
点検プラン

・簡易成績表付き
点検料金:25,000円~
(交換する部品代は含みません)
・詳細な成績表付き
点検料金:29,500円~
(交換する部品代は含みません)

【内容】
症状の原因が特定できていない方用のジェネレーターの総合判断サービス
フライホイールの検査、着磁、コンタクトブレーカー、コンデンサ、エキサイターコイル、フライホイールの点検を行います。

【送る物】
車両からフライホイールとステータベース(コイルが付いている側のベースごと)を外して元払いでお送り下さい。

各電気系統の
総合点検プラン

・簡易成績表付き
点検料金:35,000円~
(交換する部品代は含みません)
・詳細な成績表付き
点検料金:39,000円~
(交換する部品代は含みません)

【内容】
車両をお預かりした電気系統総合点検サービス

点火系統はコンタクトブレーカー、コンデンサ、エキサイターコイル、IGコイル、ハイテンションコード、プラグキャップ、プラグまでと、各結線されているハーネスを含めた点検。
充電系統はコイル、各結線、セレン(ダイオード)、バッテリーまでの点検を行います。

車両は自走持込または引上げのご希望をお知らせください。

※作業完了後は着払いでお送り致します。

※他にも車両から部品を取り外せない方のために、出張取り外しサービスを検討しています。ご要望がありましたらお気軽にご連絡ください。
消耗品の点検、交換時期の目安
【カブと永く付き合う方法 ※目安は1000キロ※】

カブのエンジンにはオイルフィルターがあり、オイルをろ過する機能がありますが、頻繁に清掃できる部分ではありません。
また、エンジンオイルの容量が少ないため、オイルへの負担が大きく、他の車両と比べて早く劣化します。オイルが劣化するとエンジンを痛め、そのまま走行すると寿命を大幅に短くする原因となります。

そのため、オイル交換のサイクルを早めることが長寿につながります。
下記の表を参考にエンジンオイルを交換する際、他の消耗品も同時に調整・交換することで、バイク全体の寿命を大きく延ばし、末長くカブと付き合っていくことができます。

※これは平均的な目安であり、使用用途や環境によって条件が異なることがあります。
ブレーキシュー
調整/交換
 
 調整:1000キロ
 交換:8000キロ
 
ブレーキワイヤー
給油/交換

 
 給油:1000キロ
 交換:動きが渋くなったら。

スパークプラグ
交換

 エンジンの状態により適宜ですが平均5000キロ毎

エンジンオイル
交換

 1000キロもしくは3カ月の早い方

エアクリーナーエレメント
清掃/交換

 清掃:場所により適宜ですが、平均5000キロ毎
 交換:10000キロ

チェーン
調整/交換

 調整:1000キロ毎オイル交換と同時がお勧め 
 交換:8000キロ毎

スプロケット
交換

 8000キロもしくはチェーン交換時に同時交換

前後タイヤ
空気圧

 1ヶ月毎

スポークの
増し締め

振れ取り

 調整:10,000キロ

タペット調整
 8000キロ